こんばんは、フードコーディネーター/フードスタイリストのsaecoです。
前回の記事で海外でもできる、鍋を使ったお米の美味しい炊き方をご紹介しました。

今回は、そもそも海外で日本米は手に入るのかについて書きたいと思います。

海外で日本米は手に入る?

海外で手に入る米といえば、細長いタイ米のイメージが強い方も多いと思います。
日本米に比べて水分が少なくパラパラしているので、チャーハンなどはタイ米で作った方が美味しいですが、やっぱり和食に合うのは日本米。
海外でも都市によっては日本米が手に入る場所もありますが、総じてお値段は高め。普段から和食派の人にとっては、値段が高いのはちょっと辛いですね。
でも、日本米ではなくても、日本米に近い味のお米もあるんですよ。

見つかればラッキーな韓国米

まず手に入ればラッキー!なのは韓国米。わたしはイギリスに住んでいた時は韓国米を食べていました。
やっぱりインターナショナルな国イギリス。ある程度の規模の街であれば、各国料理の食品が手に入りやすいです。
値段は日本米より安いですが味は日本米に近く、海外で食べる日本食としては大満足。
お米に限らず和食と韓国料理は使う食材も似ているので、韓国スーパーなどが近所にあれば手頃な値段で日本の食材に似たものが手に入るかもしれません。

デンマークで出会ったShinode

そこそこの値段はするもののそれほど日本食材には困らなかったイギリスから一転、デンマークに引っ越してガッカリ。
ある程度予想はしていたものの、日本食砂漠のその街に残念ながら近所には韓国スーパーなどはなく、スーパーの一角やアジア食品店に少しの日本食材がある程度…
手に入った唯一の日本米風のお米がこちら。

「日の出」と書いて”Shinode(しので)”と読む!
海外でも手に入る日本米風イタリア産Shinode
なんでやねん!

パッケージの侍のイラストといい、「賞賛日本米」とかいう自動翻訳を使ったのが丸わかりのフレーズ…
怪しすぎます。

産地はアジアかと思いきや、イタリア産のジャポニカ米でした。ヨーロッパではかなり流通しているそうです。
ヨーロッパで手に入るお米で日本米と形がわりと似ているのは、イタリアやスペイン産のお米とのこと。味も結構近いよう。

というわけでさっそく炊いてみましたが…
パサパサしてて美味しくない。。。。。

もともとのお米自体がそれほど良いものでなく、研ぐ前から欠けている米粒がたくさん。
お米は欠けているものが多く混じっていると美味しく炊けませんし、日本では品質が悪いものとして出荷されます。

それでもなんとか美味しく食べようと、研ぎ方や炊き方色々工夫してみました。
本来は米はお湯で洗うと美味しくなくなるのですが、8割方研いだくらいで吸水しやすくするためにぬるま湯で洗うと多少パサつきがましになりました。
最初からお湯を使うと米がぬかを吸収してぬか臭くなるので、最後の仕上げにお湯を使いました。
普通の日本米ではおすすめできませんが、この場合はやむなしです。

また、Shinodeはもともとの水分量が少ないためか、しっかり浸水しないとパサパサになります。
浸水時間を長めに取ると多少マシになったので、1時間くらいは浸水したほうが良いと思います。

デンマークのお米はゆめにしきがベスト

主食が不味いとストレスも溜まるものですね。
日本から少しだけ引っ越し荷物として持ち込んだお米をたまの贅沢として食べていたある日(悲)、コペンハーゲン在住の日本人の方に、イタリア産の「ゆめにしき」というお米が美味しいと教えてもらいました。
が、わたしが住んでいたデンマーク第二の都市のオーフスでは手に入らず。そもそも日本人が少ないため手に入る日本食材も少なく、日本人が経営している日本食レストランすらありませんでした。この記事では、超低価格であなたのお気に入りを紹介します。当日配達、ドライブスルー配達、注文品のピックアップからお選びください。

ただ運よく、ベトナム人シェフが経営する日本食レストランで働くことが決まり、日本食材があまり手に入らないことをシェフに相談すると、レストランで卸している食材を安く買って良いとお許しが!
レストランで使っていたお米はゆめにしきでした。

ついに!ゆめにしきゲット!!!!!

ゆめにしきはかなり日本米に近く、日本人の料理人の元で修行した味にうるさいシェフが使っていただけあり美味しかったです。
他にもイタリアやスペイン産で美味しいお米はあると思いますが、日本米に近いお米の一つとしてゆめにしきはおすすめです。

電圧に注意!海外で炊飯器を使うには

前回の記事で鍋でお米を炊く方法をご紹介しましたが、わたしは日本から引っ越し荷物として炊飯器を送っていました。
ただし、日本の普通の炊飯器をそのまま持ってきても、ヨーロッパと日本は電圧が違って使えないので、必ず変圧器を持ち込む必要があります。
電圧が違う国に炊飯器を持ち込むなら、電圧の切り替え機能が付いている炊飯器だと変圧器がいらないので便利だと思います。

最初は変圧器を使って日本の炊飯器を使っていましたが、なんとうっかり変圧器のスイッチを押し間違え、日本から持って来ていた炊飯器を壊してしまいました……
仕方なく鍋炊きに切り替えたものの、ほとんど毎日お米を炊いていたのでやっぱり炊飯器の方が楽だな、と思い。
悩んだ末、ちょうどフィンランド旅行に行くタイミングだったので、デンマークより若干物価が安いヘルシンキで炊飯器を買うことにしました。

海外でも手に入る炊飯器

海外でも炊飯器はRice cookerとして海外製のものも売られていますが、ヘルシンキの日本食ショップで日本製のものを発見。
海外版TIGERの炊飯器
なんともレトロなデザインですが、TIGERの製品で海外向けに製造しているもののよう。
ただ値段がかなり高く、日本でも全く同じものが売られているようなんですが、日本の二倍以上します。

最初は安い海外製のものでいいかなぁと思っていたものの、海外製の炊飯器は性能がそれほど良くないし、やっぱり日本製がいいかな……と誘惑に負けて購入。
日本で売られている高機能な炊飯器とは違い、炊飯ボタンと保温ボタンがあるだけのシンプルな炊飯器でしたが、炊き上がりは10分と早く、美味しくお米が炊けてよかったです。

海外在住日本人の方は日本から炊飯器だけは持ち込んでいるという人がたくさんいるそうです。
やっぱり日本人はお米に対するこだわりが強いんですね。食にこだわりがある人はもちろん、それほどない人でもしばらく日本を離れるとやっぱりお米が食べたくなると言っていました。
特に日本食や食材が日本のように安く美味しく手軽に食べられないので、少しでもこだわりたくなる気持ちもよくわかります。

おわりに

わたしは日本に帰ってきて日本のいろんなお米を食べ比べてみたりと、海外では味わえなかった楽しさに目覚めました(笑)
ちなみに、海外でも寿司は人気なので、ローカルのスーパーでもお米を含む寿司の食材は手に入りますが、割高なのでアジア食品店で買うことをおすすめします。
海外生活で食生活を充実させるのは、ストレスを溜めないためにもとても大事!この記事が少しでも海外での日本食ライフの参考になれば嬉しいです。

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