こんにちは、フードコーディネーター/フードスタイリストのsaecoです。
今日もデンマークと日本の家の違いについて!

前回のキッチン編に引き続きご紹介します。

前回はキッチンについて主に良いところばかり書いた気がしますが、実際に住んでいると不便なことも多数。海外暮らしの宿命ですが、今となっては慣れたこともあるものの、やっぱり困ったことに直面するのは日本より多いです。

締め出し注意!鍵はオートロック

デンマークに来て何度も困った思いをしてるのが、部屋のオートロック。
日本だとそもそも自分で鍵を持って出ないと鍵を締められないので、うっかり鍵を持たないままドアの外に出てしまい、締め出しをくらうということが何度も起こりました…

そういう時に、マスターキーを持っている大家さんとすぐに連絡が取れれば良いのですが、タイミングが合わずそうはいかない場合もあります。じゃあどうするかというと、デンマークでは鍵開け業者が存在するので、そこに連絡をして来てもらい鍵を開けてもらうことになります。

が、この値段がめちゃめちゃ高いんです。

一度主人と2人で夕食の買い出しに行こうとして、ドアの外に出た瞬間に2人とも鍵を持っていないことに気付き、仕方なく業者を呼んだことがあるのですが、1回開けるのにつきなんと約30,000円

高っ!!

日時によって値段は変動するようですが、夜間や土日は特に高いそう…
その日作った料理はオムライスでした。1人15,000のオムライス…。ミシュラン並みに高いですね。

ちなみに鍵を開けるのはすごくアナログで、ドアについているポストから道具を差し込んで鍵を開けるというやり方でした。やり方さえ覚えれば誰でもできてしまう気がしますが、セキュリティ大丈夫なんでしょうか。

冬場は辛いよ。湯船ナシのお風呂

デンマークの賃貸の家には湯船がないのが普通です。それどころか、シャワーの扱いが非常に雑で、トイレの便座の上にシャワーが付いているような家もあると聞きました…。どうやってシャワー浴びるんでしょうか。。

わたしの家も、トイレとシャワーが一緒になっていて、シャワーカーテンで簡易の仕切りがあるだけです。シャワーを使うと便座のほうまで水が流れていくし、シャワーを使い終わったあとはトイレの中も湿気がすごいです。でも換気扇がないのでドアを開けて換気するしかありません。トイレを開けっ放しにするのは臭いの面で気になりますが、閉めておくと中が乾かず生臭い臭いがしてくるのでやむなし。また、誰かがシャワーを浴びている間はトイレが使えないのでとても不便です。

デンマーク人含むヨーロッパの人は、お風呂で身体を温めるというよりは、身支度を整える前にシャワーで汗を流すという感覚。朝起きてすぐやスポーツをした後、夜出かける前など一日に何回もシャワーを浴びる人も少なくないです。そのため、夜に一日の疲れをお風呂で取るという習慣がないんですよね。

でも、日本では湯船が欠かせない生活を送っていたわたし。夏でも、一人暮らしの時も、ほぼ365日湯船に浸かっていたのが、冬でも湯船に浸かれない生活を送るのはかなり辛いです。やっぱり湯船で身体を温められないぶん身体が冷えやすくなり、疲れが溜まったり身体のコリが取れにくくなりました。

そのため、旅行に行くときはなるべく湯船付きのホテルを選んでいます。が、ヨーロッパでは「バスタブ」というのはただのシャワールームのことで、バスタブ付きの部屋を予約したつもりがシャワーしかない!なんてこともありました。バスタブ付きの部屋を予約したいときは、「Hottub付きの部屋にしてください」と言うのが正解です。

洗濯は要予約。地下の共用スペースで

デンマークのアパートは各部屋に洗濯機を置かず、共有の洗濯機を使うことが多いようです。そのため、洗濯機は予約制。わたしのアパートでは、使いたい日時をノートに書いておくというシステムなので、誰も予約していないときは自由に使っていますが、毎回要予約、使うたびにお金を払わないといけないアパートもあるそうです。

毎日洗濯する人はほとんどおらず、大抵の人は週一、多くても二日くらいの頻度です。そのかわり、一回の予約で溜めておいた洗濯物を洗うために何回も回すということが多いです。

わたしたちは夫婦二人なのでそれほど困りませんが、家族が多くて洗濯物が多い家庭だと大変だろうなと思います。週末は早めに予約しないとすぐ埋まってしまうので、週末に洗濯したい場合は前もっての予約が必須です。

引っ越し時は大変。エレベーターがないアパート

デンマークの古いアパートはエレベーターがありません。そのため、旅行で大きいスーツケースを運ぶときや、引っ越しの時は大変!日本からたくさん荷物を送っていたのですが、業者の人が1人でトラックに荷物を乗せて登場。あれ、日本だったら二人くらいで来てくれてたし全部運んでくれたけど。。

引っ越し屋さんは、当然手伝うでしょ?という雰囲気で、共同作業です。住んでいる部屋の三階まで一階からダンボールを持って20往復くらいした主人はクタクタになっていました。

日本の引っ越し業者は素晴らしい。また今度日本に帰るときも同じようにしなければいけないと思うとかなり憂鬱です。

不要なものは物置へ置いて、部屋スッキリ

日本のマンションやアパートに比べると、デンマークのアパートは部屋の備え付けの収納が多いんですが、さらにそれに加えて、地下に各部屋ごとに使える物置があります。わたしたちは部屋の収納で物が収まっているので、今は地下の物置は使っていませんが、他の部屋の物置はぎっしりと物が詰められていることが多いです。部屋の収納もさることながら地下の物置も入れるとかなりの物を保管することができます。

また、他の北欧の国でも同じように物置がある古いアパートは多いようです。デンマークに限らず、全体的にすっきりした印象の北欧インテリアの部屋ですが、物を少なく見せて暮らせるのはこのような収納が多いからかもしれません。

おわりに

デンマークの典型的な古いアパートは、建物の中だけ改装しているので全体的に設備が古く、あちこち壊れたり動かなくなったりということはしょっちゅうです。半年ほど住んでいて家の中の電気が全部ついているのは1ヶ月くらいでしょうか…
今はオーブンが壊れて動かないのと、トイレ兼バスルームの電気がつかないので、仕方なく簡易式の間接照明を持ち込んで照明代わりにしています。

もちろん修理は頼んでいますが、ここはデンマーク。何週間も前に頼んでいるにも関わらず、日本のようにすぐに修理に来てくれません。毎日のようにメールを送り続けてやっと来てもらえたと言ってた人もいるので、やっぱりそれくらいやらないとダメなのかな…