こんにちは、フードコーディネーター・フードスタイリストのsaecoです。
最近仕事でコロナの影響を受けまくっており、ついに数ヶ月先まで入っていた外国人向け料理教室の予約がゼロになってしまいました!
いろんな国が外出禁止の状態なので仕方ないのですが、日本向けと海外向けの仕事が半々くらいだったのでかなりの痛手です…泣
毎日コロナのニュースを聞き、外出自粛や旅行やイベントの中止などで、疲れてきている方も多いのではないでしょうか。
今日はそんな時でも家で楽しめる、手作り味噌の作り方をご紹介したいと思います!
去年初めて味噌作り教室で手作りした味噌がなくなってきたので、最近おさらいもかねて三種類の味噌を自分で作ってみました。
4つだけ!シンプルな味噌作りの材料
味噌作りの材料はめちゃくちゃシンプルなので、材料さえあればどこでも作ることができます。
もちろんお子さんでも作れるので親子で一緒に作ってみても良いですね。
乾燥大豆
味噌のメインの材料となる大豆は、味の決め手となるのでとても大事です。
良質な大粒のものを選んでください。煮豆などにして食べても美味しいものがおすすめです。
乾燥大豆は水に浸すと2.2倍ほどの量になるので、調理器具はそれを見越して大きめのものを用意した方が良いでしょう。
麹
麹は米や麦にカビが生えたもので米麹や麦麹、玄米麹、豆麹などさまざまなものがあります。
麹の量が多いほど味噌が甘くなり、どの麹を使うかにより味噌の種類が分類されます。
全国で生産量一位の信州味噌は馴染みがある方が多いと思いますが、米麹からできた米味噌です。スーパーで売られている乾燥麹はほとんどが米麹になります。
わたしが好きな九州でよく食べられている麦麹からできた麦味噌は、麦の香ばしい香りや風味が感じられます。
玄米味噌は少し苦味があるしっかりどっしりとした味で、中部地方でよく食べられている八丁味噌とも言われる豆味噌は豆麹のみで作られ大豆の旨味が強いのが特徴です。
わたしは今回同じレシピで麹の種類だけを変えて、生の米麹、麦麹、玄米麹を使った三種類の味噌を作ってみました。
豆味噌は少し作り方が違いますが、この三種類の麹なら同じ作り方で大丈夫です。
また、麹には生麹と乾燥麹の二種類がありどちらも味噌作りに使えます。
生麹は生きている生のコウジ菌なので酵素パワーが乾燥麹より強く、香りや味が良いものが多いと言われています。
ただ保存期間が短く、麹や味噌メーカーの直売店・Web販売や食品専門店でないと手に入りづらいのがネック。
ちなみにわたしは通販以外だと、業務スーパーや製菓専門店の富澤商店の冷蔵コーナーで生麹を見つけました。
一般的なスーパーで売られているのはほとんどが乾燥麹で保存期間も長いため、頻繁に使わない場合は乾燥麹の方が使い勝手は良いでしょう。
せっかく手作りの味噌を作るなら生麹の方がおすすめですが、乾燥麹しか手に入らない場合は乾燥麹を戻すために水を多めに使って作ります。
塩
味噌は塩の分量により辛口味噌、甘口味噌、甘味噌の三種類に分類されますが、信州味噌は辛口味噌と呼ばれ塩分が11~13%くらいのものが多いです。
わたしは減塩で作りたかったので、今回ご紹介するレシピの塩の割合は10%と平均より少し少なめです。
京都の西京味噌などは甘味噌という塩分が少なめで麹が多い味噌で、およそ5~7%ほど。
塩が少ない方が早く発酵し、塩が多いと熟成するのにより時間がかかるので、甘味噌の方が早く完成します。
水
水は普通の水でも、大豆を煮るのに使った煮汁をそのまま味噌作りに使っても、どちらでも大丈夫です。
煮汁を使うと大豆の風味や栄養が味噌にそのまま加えられますが、色は普通の水を使った方が綺麗に仕上がります。
辛口味噌の基本のレシピ
材料<約2kg>
・乾燥大豆…500g
・麹…600g
・塩…220g
・水(大豆の煮汁)…約120ml (乾燥麹を使う場合は約360ml)
道具
・大きめの鍋 or 圧力鍋
・ボウル(直径30cm程度)
・ざる(直径30cm程度)
・大豆を潰す道具(フードプロセッサー、ハンドミキサー、マッシャーなど)
・味噌を保管する容器(かめ、ホーローストッカー、自立できる厚手のビニール袋など)
・味噌に蓋をするもの(ラップ、落し蓋など *容器にビニール袋を使う場合は必要ありません)
・消毒用のアルコール
*ビニール手袋があれば便利です。
作り方
1)乾燥大豆を水で戻す
大豆をお米を研ぐように何度か水を替えながら洗い、大豆の重さの3倍(1.5L)以上の水に18時間程度浸して戻します。
豆の種類や鮮度により時間が多少変わるので、大豆を割って中に芯がないかどうかチェックしてください。芯がなければOKです。
2)塩切り麹を作る
麹と塩をダマにならないようにバラしながらよくかき混ぜます。混ぜたものを塩切り麹と呼びます。
ポリ袋を使って揉むと手が汚れないので便利です。ボウルを使い手で混ぜるときはしっかり消毒しましょう。
3)大豆を煮る
大豆をざるにあげ、鍋に大豆と新しい水をひたひたに入れ、柔らかくなるまでで弱火で3~4時間程度煮ます。
圧力鍋を使う場合は、圧がかかってから5分程度煮て、圧が下がるまで自然放置します。
目安は指で抑えると簡単に潰れるくらいです。
煮すぎると皮が剥けてくるので煮崩れないように気をつけましょう。皮が剥けてきたら大豆に混ぜても大丈夫です。
4)大豆を潰す
粗熱が取れるまで大豆を冷まし、温かいうちに大豆を潰します。
フードプロセッサーやハンディミキサーがあれば楽にできますが、なければポリ袋に入れてめん棒や瓶で潰したり、足で踏んでもOKです。
5)大豆と塩切り麹を混ぜる
2)の塩切り麹と4)の潰した大豆をよく混ぜ、煮汁を加えてこねます。
粘土くらいの硬さが目安なので、硬すぎる場合は水を少し足してください。
6)団子を作り容器に詰める
5)を丸めて団子状にし、容器に空気が入らないよう押し込みながら隙間なく詰めてゆきます。
詰め終えたら表面を平らにし、空気が入らないようラップや蓋をします。
容器はなんでも良いですが、わたしはビニール袋を使ったので、蓋は使わず空気を抜いて密閉しました。
ビニール袋はジップロックなどのような薄いものでなく自立できる厚手のものがいいですが、初めて作る人にはビニール袋は管理が楽なのでおすすめです!
7)発酵・熟成させる
常温の風通しの良い場所で数ヶ月〜1年くらい熟成させます。
夏場に作った場合は最低2~3ヶ月、冬場に作った場合は10ヶ月〜1年が目安ですが、好みに応じて調整してください。
熟成期間が短いとあまり深みはないですがフレッシュな味で、熟成期間が長くなるとより複雑な深みがある味になります。
時々味見をして、好みの味になったら発酵を止めるため冷蔵庫に移しましょう。
時間が経つにつれどんどん濃い色に変わってゆきます。
ちなみに、左が仕込み立ての味噌、右が去年の夏に作り半年以上熟成させた味噌です。
熟成中にたまにカビがつくことがあるので、もし白っぽいカビがついていたら取り除いてください。
味噌を仕込む時期と熟成
味噌作りは一般的には冬〜春にかけて行われることが多いので今はまさにベストシーズンですが、暑い時に作ってはいけないわけではないそうです。
わたしが初めて作った味噌は夏に仕込みましたが、熟成がかなり早く3ヶ月くらいで食べられる状態になっていました。
わたしは熟成している方が好きなのでさらに数ヶ月熟成させましたが、半年くらいで市販の1年以上の熟成味噌と変わらないくらい深みのある味になりました。
熟成のスピードは味にも影響があるそうなので、出来上がったらゆっくり熟成させる今回の味噌と、早く熟成した前回の味噌の味を比べてみたいと思います。
おわりに
大豆を柔らかく煮て残りの材料を混ぜるだけなのでとても簡単な味噌作りですが、一度にたくさん作ると結構重労働です。
わたしはまとめて6kgを一人で作ったので結構疲れました。。運動不足の方はエクササイズ代わりになるかも!?
ぜひ家で時間があれば作ってみてくださいね〜!