こんにちは、フードコーディネーター/フードスタイリストのsaecoです。
3月でも雪が降っていたデンマークですが、最近やっと暖かくなってきました。

サマータイムに入ったので、最近は8時台でも完全に真っ暗になっておらず、4時には陽が沈んで真っ暗だった真冬と比べると違いが大きすぎて、同じ場所に住んでいるとは思えません(笑)
やっと春が来たと感じられるようになって嬉しいです。旅行で来る人はこれからがベストシーズンですね!

デンマーク人は親日なのか?

日本に一時帰国した時に「デンマークは親日なの?」と聞かれることもありましたが、親日かどうかと言われると、日本という国自体に対してはそれほどではないと思います。
というか、親日かどうか以前に中国や韓国との区別がついていない人もいますし、どこから来たのか聞かれて「日本から来た」と言うと、「最近香港に行ったよ」なんて返事をされたことも…
在住日本人もその他ヨーロッパ諸国に比べると少ないですし、日本人にとって北欧のデンマークもスウェーデンもフィンランドも違いのわからない人が多いように、特別日本に興味があるデンマーク人以外にとっては日本はアジアの国のひとつという認識だと思います。

日本の文化がブーム?デンマークで感じる日本

普段生活していてデンマーク人が特別親日だと感じる事はありませんが、2017年が日本とデンマークの外交関係樹立150周年だったと言うことも影響してか、いろんなところで日本に関連するものを目にすることがあります。

デンマークでも人気!増える寿司バー

海外で人気の日本食といえば一番有名なのは寿司ですが、デンマークでも最近寿司ブームが到来しているようです。
街のいたるところに見かける寿司レストラン寿司バーの看板。
デンマークで人気の寿司バー
デンマークで人気の寿司バー
日本の寿司とはだいぶ違いますが、デンマーク、というかヨーロッパではこういう寿司がスタンダード。
以前の記事にも書きましたが、寿司というより「sushi」という別の料理と言った方が良いでしょう。

また、デンマーク人にとっての寿司はファーストフードのような位置付けで、テイクアウェイできるのが基本。その場で握ってもらうような高級なお寿司屋さんではなく、すでに出来上がった寿司の中から自分の好きなものを選ぶBARスタイルの方が人気です。

食器もメイドインジャパン

デンマークでは他の北欧の食器は取り扱いがある店は多いですが、EUに所属しているものの他のEUの国のブランド食器はほとんど見かけません。
お隣のドイツに行った時は自国以外の食器もたくさん扱っている店が多かったので、同じEU圏内でもかなり違いがあるなと感じています。

それにもかかわらず、百貨店や雑貨ショップの一定の面積を埋めているメイドインジャパンの食器。
デンマークで売っている日本の器
南部鉄器はカラフルなものが売られています。
今日本で海外向けにカラフルな南部鉄器が生産されていると聞きました。日本の百貨店でも売られてましたけどね。
デンマークで売っている日本の南部鉄器
日本に一時帰国する際に、デンマーク人の友人から南部鉄器をお土産に買ってくるのを頼まれたと言う人もいましたが、重いしめっちゃかさばりますよね(笑)無事に持って帰れたのかは定かではありません…

これはメイドインジャパンではなくデンマーク製の食器ですが、和食器にだいぶ雰囲気が似ています。
デンマークで売っている日本の器

ヴィンテージの着物も人気

日本の古着の着物がセカンドハンド(中古)ショップに置いてあったり、着物風のデザインの服なども人気です。
デンマークで売っているヴィンテージの着物
この写真のお店では、ヴィンテージの着物とインドの布を使って作った着物風の服を扱っていると聞きました。
デンマークで売っているヴィンテージの着物
街中でもときどき着物風の服を着ている人を見かけます。
デンマーク人は着物をガウンのようにアウターとして着る人が多いようです。

漫画に折り紙。イベントやエキシビションも

フォルケホイスコーレという学校でデザインの勉強をしていた時に、授業の一環でヴィボーという街で開催された漫画のエキシビジョンに行きました。
デンマークの漫画・アニメエキシビジョン
手塚治虫や松本大洋など有名な漫画家の原画をはじめ、子供向けの人形を使った動画の制作過程や日本の漫画・アニメグッズの展示など、幅広いジャンルの作品が展示されていました。
日本人のわたしにとっては子供の頃から当たり前に触れてきた身近なものが取り上げられているのは新鮮。
デンマークの漫画・アニメエキシビジョン
デンマークやその他北欧出身のクラスメイトたちは、日本の漫画が好きな人もいれば、スーパーマンやバッドマンなどのアメリカンコミックは見たことあるけど日本の漫画は全く読んだこともないという人も。
ヨーロッパでは日本のようなモノクロの漫画はほとんど制作されておらず、綺麗に色を塗られた絵画集のような大人向けコミックが主流のようです。
漫画やアニメのキャラクターのデフォルメされた表現方法(いわゆる「KAWAII(かわいい)」キャラクター)は日本特有だね、なんて感想もありました。
デンマークの漫画・アニメエキシビジョン
場所は変わって、こちらはデンマークの第二都市オーフスにある図書館DOKK1。図書館兼市役所ですが、観光地としても人気のこの場所では行灯をモチーフにしたカラフルなデコレーションが展示されていました!
オーフスの図書館DOKK1
そしてその横に謎の展示物があります。あれってもしかして…
オーフスの図書館DOKK1
折り鶴のようなものが飾られていました!展示の仕方が斬新。
オーフスの図書館DOKK1
デンマークでも折り紙は子供の頃に学校で習ったことあるという人がいたり、折り紙のタトゥーを入れている人もいて(こちらでは若い子もみんなファッション感覚でタトゥーを入れてます)、意外と折り紙って知られてるんだな〜なんて思ったりもしました。

おわりに

さて、いかがでしたでしょうか。北欧の中ではけっこうマイナーで日本人にとっては遠い存在のデンマークですが、意外と日本のものが普及していて親近感を感じた方もいるのでは?
日本で暮らしていた時はそれほど意識していませんでしたが、海外で暮らすようになると「これが日本的なものなのか」と改めて感じることも多いです。外国人から見た日本文化やそのアレンジの仕方などは日本人の目から見ると新鮮で面白いですよ。